Kia ora! 不思議な話大好きな、うちだいずみです。
私の親戚には、不思議な話をする人は誰もいません。叔母が昔、渋谷で手相見をして生計を立てていたけど、不思議な話は特に聞いたことないです。
なので、大人になってから不思議な話を山盛り持っている人に出会って、驚愕しました、「ホントにいるんだ!」と。
そして、色々な話を聞きたくてしょうがなかったです(笑)
さて、今回、私が読んだのは、マンガ『祖母から聞いた不思議な話』です。
この作者の石原苑子さんは、本人に不思議なことが見えたり、感じられたりするわけではないのですが、お祖母さんをはじめ、家族に「視える人」がかなりいたということ。
霊能者話も面白いですが、こういう「普通の人で、視える人」のお話は、ますますリアルでした。
目次
ひいおじいさんは呪いをかけられて亡くなった?
可愛らしい絵柄で、ほのぼの始まるかと思いきや、いきなり、お祖母さんの父親が亡くなった話から始まります。
お祖母さんが「咲くはずのない枯れ木」に花が咲いたのを見た3日後に。
しかも、続く話の中で、どうやらひいおじいさんは呪いをかけられているということを、近くの神社の神主さんが話していたというのです。
のちに、お祖母さん自身も、急に肝臓が痛みだして病に臥せりますが、この時には藁人形に釘が打たれていたのを友達が見つけてくれ、抜いてくれたら元気になったそうです。
霊に関わるいろいろな本を読んでいると、本当に、一番恐ろしいのは人間の執心だということが良くわかります。
危ない・・・・。私も、人を妬んだり、恨んだり、怒ったり、馬鹿にしたりしないように気をつけないと!
こういう話を聞くと、ホントに「悪い思い」は現実化するんだ(いい思いも、ですが)、と我が身を振り返らずにいられません。
神主さん、行者さん、山伏さん、ヤタイのおっさん
ひいおじいさんの呪いを察知した神主さんばかりではなく、お祖母さんの話の中には、行きずりの行者さん、山伏さん、近所で有名人の「ヤタイのおっさん」など、たくさんの「いろいろなことが分かっちゃう人」が出てきます。
そういう人たちは、病の原因や、治療法などを、常人には分からないところから見つけ、解決してくれます。
人間の能力はどこまで凄いんだ!と思います。
それも、お祖母さんの周りにゴロゴロいる。これは、住んでいた岡山の山奥という土地柄なのでしょうか。それとも引き寄せなのでしょうか。
私は東京のど真ん中で育って、たくさんの人が周りにいたけど、全然こんなことは考えたこともなかったし、不思議な人もいませんでした。
そういう「見えない世界」の何かが薄まっちゃってたのかしら?
穢れの形
また、お祖母さんは、修行場に良く行くようになったそうです。
ある修行場で体験したエピソードがとても印象的でした。それによると、山頂に着くまで一言も喋ってはいけないと言われていたのに、喋ってしまうと、護摩行を受けている間に踊ってしまったり、唸りながら崖を素手で登ったりしてしまうそうなのです。
”山道を歩きながら、修行者は穢れを落とすのだと教えられた。そこで喋ったりすると、口からその穢れが入ってしまうらしい”
穢れると踊ってしまうのか・・・。
穢れると崖を登ってしまうのか・・・。
なぜに!!???
何かが憑くらしいのですが・・・ホント、不思議です。
白い犬、透明なネコ、ウロコのある何かぐにゃっとしたもの
お祖母さんの話の中に出てくるのは、人ばかりではありません。
雪道を案内してくれた白い犬、神社にいた透明なネコ。
また、石原さんのお祖母さんが住んでいた岡山では、魔が通る道のことをなまめ筋、と呼び、そういう場所には住んではいけないと言われているそうですが、建てた家がたまたまそこだったとか。
ある日、三女が階段を降りて行ったら、ウロコのある何かぐにゃっとしたものを踏んでしまった(でも目には見えない)こともあるという・・・。
何なんでしょう、こういう存在は?
私たちの世界は、本当に不思議なものに満たされているんでしょうか?
私たち視えない人には、なかなか分からないけど、こういう「視える」人の話をもっとちゃんと聞いて、自分たちの世界を「しっかり生きる」参考にしなくちゃいけないんじゃないかな、と思います。
岡山つながり・・・なのか!?
こちらの本、大ファンである永久保貴一さん(『カルラ舞う!』、『密教僧秋月慈童シリーズ』などの作者)による岡山解説がついていたのも、私にはツボでした。
永久保さんが、岡山県の作家・岩井志麻子さんとのコラボで描いている『岡山女』も読んでみたい・・・・。怖いけど! 岩井さんの作品はホントにホラーだけど!
岡山・・・・私は行ったことすらないんですが、何か特別にあるんでしょうか。それとも、日本中がこのような土地だけど、たまたま「書ける」人が沢山出てるんでしょうか。
いずれにしても、こういう「市井の人」であるお祖母さんの不思議な話をシェアしてくれて、作者の石原さんにホント感謝です。
普通の人が、不思議なことを受け入れて生きていく。それが当たり前の場所・時代が日本にはまだまだ残っているんだな、と思わされました。
お祖母さんも、いつまでも元気でお暮らしになりますように。
またお話、聞かせてくださいね!
それではまた。Ka kite ano! (See you again!)
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