ニュージーランドの幼児教育教職課程で学んだこと 〜その3・ブロックコース編〜

Kia Ora! ニュージーランドのうちだいずみです。

2022年3月から2023年5月にかけて、私はNew Zealand Tertiary College (NZTC) で、幼児教育教職課程 Graduate Diploma in Teaching (Early Childhood)を学びました。

その入学準備に関しては、こちらに詳しくご紹介しました。

私のとったプログラムは、Blended Learning という教授方法をとっていて、オンラインコースと幼稚園での実習、さらにブロックコースと呼ばれる集中コースを組み合わせたものでした。この中で、オンラインコースについては前回お話ししました。

今回は、ブロックコースについてお話ししたいと思います。

注:これは私の入ったNZTCの2022年〜2023年のプログラムに限定した話ですので、ご了承ください。

ブロックコースとは

ブロックコースはこの1年3ヶ月の間に2回ある「3日間半の集中コース」のことです。全てオンラインで行われます。コースは日曜日の朝9時に始まり、水曜日の午後5時に終わります。参加者は、全てオンラインディスカッションに参加することと、課題を提出することが義務付けられます。この3日半の間に、16時間をブロックコースの勉強に使うようにとのことでした。

ブロックコースで学ぶこと

ブロックコースのトピックは、4つありました。内容は、オンラインコース本編の重要ポイントのまとめのような感じでした。ただ、私の受けた時は、1回目のブロックコースのトピックはすでに学んだ内容の復習的なものだったので、割とやりやすかったのですが、2回目のブロックコースのトピックはこれから習う内容の予習的なもので、しっかり習わなくてはなりませんでした。こうした復習的なものがくるのか予習的なものがくるのかは、私が見るに、各々がコースを始めるタイミング次第だったんじゃないか、と思います。

オンラインディスカッションは、4つのトピックごとにスレッドが立てられ、それぞれのスレッドに担当教官がついていました。そして、担当教官がトピックに関連した話し合いの課題を出し、それに対して学生が投稿をしていく形で進められます。日曜の朝9時に始まり、早い人は9時半にはすでに1つめのトピックに対して投稿を始めていて、私はそれを見て焦りました。確か、日曜の昼くらいには、早い人は2つめのトピックに投稿をしていましたが、私はそんなに早く内容を把握できていなかったので、投稿を始めたのは日曜の午後になってからだったと思います。次々に他の学生からの投稿がアップされるので、ドキドキします。

そして、水曜日の12時までには、課題となっているミニエッセイやリフレクション(各120ワード)を4つ仕上げて提出しなくてはなりません。そして、5時までにブロックコースのフィードバックを提出して、終了です。

ブロックコースで大変だったこと

ブロックコースは、内容的にはそれほど問題はありません。しかし、大変なのは時間のマネージメントです。ブロックコースは、オンラインコースや実習との時間的な考慮など一切なくやってきます。通常のオンラインコースの課題締め切りが迫っている、そしてフルタイム実習もあって、そのレポートも書かなくてはならない・・・そんな時にブロックコースが来てしまうと、本当に「一体どこで時間を捻出すればいいの!?」というパニックに陥ります。

なので、もう「このブロックコース中は課題もレポートも書けないと考えなくてはならない」という前提で、タイムマネージメントをしなくてはなりません。

それでも、フルタイム実習と重なると、日曜日にできる限り終えて、月曜の夜・火曜の夜にも実習で疲れた身にムチ打って勉強をしなくてはならないので、正直めちゃくちゃ嫌でした。

ただし、ブロックコースは「とにかくやればいい」というものです。私は最初、このブロックコースでもExcellence(優)を取ろうと、めっちゃ頑張ったんですが、終わって翌日に「Completed」(終了)が来て俄然としました。エッセイにも先生からのコメントさえなかったし! 普通は、Excellence・Merit・Pass(優・良・可)のどれかがくるのですが、ブロックコースは「やった・やらない」だけの問題だったんです。がっくりです。

なので、2回目のブロックコースは「とにかくやり終える」だけを目標にしました。正直、このブロックコースに何の意味があるのか、ただでさえ大変なプログラムなのに、それに過酷なストレスを加えて何をしたいのか、私には分かりませんでした。タイムマネージメントの訓練? ストレスに耐えられるかどうかの試練? なんなんだ、と思っていました。

ブロックコースの意味

そんな「ブロックコース意味不明」論の私でしたが、その意味を教えてくれた人に後に出会いました。それは、実習先で出会った同じコースを取った先輩教員です。彼女は、コロナ前に同じコースを取り、ブロックコースは楽しかった、というのです。

なんと、コロナ前のブロックコースは、オークランドとかクライストチャーチに実際に行って、学生と教員が顔を合わせて知り合い、学び合うという短期コースだっのです! その先輩によると、ブロックコースに参加することによって、オンラインで名前しか知らなかった先生や同期と会って、語り合うことができ、とても有意義だったと。

それなら私にもやる意味は分かります! このひとりで延々とコンピューターを相手に学ばなくてはならないしんどさと比べたら、みんなで会って話し合う機会は嬉しいですよね!

でも、会えないから「オンラインでディスカッションしましょう」と言われても、正直辛いです。以前にも言いましたが、同期の顔さえ分からず、Zoomで話したこともないので、親近感がありません。むしろ、コンピューターの課題が膨大に増えるだけで、心が折れそうでした。もう私には間に合いませんが、またコロナ前のように、実際に会う形に戻るといいな、と心から思います。

まとめ

今回は、NZTCの幼児教育教職課程で学んだブロックコースについてお話ししました。ちなみに、他の学校では、生徒全員マオリのマラエ(集会所)に行って泊まる、などしているところもあるらしく、そういうのは羨ましいなあ、と思います。

次回は、実習体験についてお話ししたいと思います。それでは、Ka kite!  

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